ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)ワクチン | 南新宿クリニック耳鼻科・小児科

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ヒトパピローマウイルス感染症ワクチン

 ヒトパピローマウイルス(HPV)は、持続感染することで、以下の疾患の原因になります。性交経験がある女性であれば誰でも感染する可能性があります。

●ヒトパピローマウイルス(HPV)って何?

ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性交渉のある80%の人が持続感染する病気で、子宮頸がんなどの病気の原因になるウイルスです。誰もが感染する可能性のあるウイルスですが、早期のワクチン接種で感染や発症を防ぐ効果が期待できます

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●ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症の病気
子宮頸がん
(子宮頸がんの原因となるHPVの代表:16型、18型)
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因で起こることが知られています。HPVはとてもありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性の80%以上が、50歳までに感染を経験すると言われています。特に若い年代の感染率は非常に高いと言われています。
初期には症状がほとんど現れず、気付いた時にはすでに進行していた、というケースも少なくありません。子宮頸がんの発見が早ければ、子宮の摘出手術などをせずに、子宮を守ることもできます。
外陰上皮内腫瘍 
(発症に関係するHPV:16型、18型)
外陰上皮内腫瘍は、外陰がんに先行して見られる場合がある腫瘍で、HPV感染が原因となっているのは約半数です。外陰がんは女性性器のお外陰部に発生するがんで、婦人科のがんの約3%を占めます。
膣上皮内腫瘍 
(発症に関係するHPV:16型、18型)
膣上皮内腫瘍は腟がんへ進行する可能性がある腫瘍で、HPV感染が主な原因です。膣がんは、女性性器の腟にできるがんで、女性性器がんの約1%を占めます。
尖圭コンジローマ 
(発症に関係するHPV:6型、11型)
直径1~3ミリ前後の良性のイボが性器や孔紋のまわりにできる病気です。痛みやかゆみがほとんどなく、さまざまな形状のイボができます。大きくなるとカリフラワーやニワトリのトサカのような状態になることもあります。再発しやすく完治は難しいといわれています。
妊娠している女性が尖圭コンジローマを発症していると、出産するときに産道で赤ちゃんにHPVが感染してしまう可能性があります。生まれて来た赤ちゃんがHPVに感染した場合、ごくまれですがのどにイボができる再発性呼吸器乳頭症(RBP)を発症してしまうことがあります。この場合、声がかれたり、イボが大きくなることで呼吸困難になり、命にかかわることもあります。イボを取り除くため、10回、20回と手術を繰り返すこともあります。

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●ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)ワクチン接種で期待できる効果

子宮頸がんの主な発症原因である、ヒトパピローマウイルス16型・18型への感染を予防します。ワクチン接種と継続的に検診を受けることで子宮頸がんの発症や重症化を防ぐ効果が高まります。
また、発がん性のある他の型のヒトパピローマウイルスに対する効果もある程度期待できます。ヒトパピローマウイルスは性交渉経験のある80%の人が50歳までにかかると言われていますが、ワクチン接種で抗体価を高い状態で持続する効果が期待できます。

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●接種時期と回数

ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)ワクチンは、小学校6年生~高校1年生(16歳)までの女の子が定期接種の対象で、自己負担なく公費でワクチン接種を受けられます。
上記以外の方は2021年12月時点で任意予防接種となっており、当院では1回\16,000円の自己負担となります。
接種回数は全部で3回で、現在日本では定期接種として2種類のワクチンが選択できます。当院では4価ワクチンのガーダシルを主に使用しております。 他にもシルガード9(任意接種)がありますが、公費になるのは2023年以降となるようです。

・2価ワクチン(サーバリックス) 
予防する病気:子宮頸がん(16型、18型)
接種対象:9歳以上 ※定期接種の対象は小学校6年生から
・接種間隔

・4価ワクチン(ガーダシル) 
予防する病気:子宮頸がん(16型、18型)、肛門がん・尖圭コンジローマ(6型、11型)
接種対象:9歳以上 ※定期接種の対象は小学校6年生から
・接種間隔

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●子宮頸がんの積極推奨について


ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)ワクチンは、副反応が懸念されたため2013年以降、積極的な接種の推奨が控えられていました。しかし、8年にわたる検証の末、特段の懸念が認められないことが確認され、副反応のリスクよりも感染症対策の有効性が高いと認められました。(2021年11月26日、厚生労働省健康局長通知)当院でもお子様一人一人の健康な生活のサポートを進めるため、ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)ワクチンの接種を行ってまいります。

南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 副院長 木村絢子

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●接種を受けるには

接種希望日の1週間前までにお電話(03-3373-4109)にてお問い合わせください。

予診票をお持ちの方:予診票がお手元にある方は、予診票を記入してご来院ください。
予診票をお持ちでない方:予診票がお手元にない場合でも、予防接種を受けるこ とは可能ですが、自費での接種となります(\16,000/回)。ご来院時に受付で予 診票をお渡ししますので、受付にお声掛けください。

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編著 副院長 木村絢子