Bスポット療法(EAT︓上咽頭擦過治療) |渋谷区代々木の南新宿クリニック耳鼻科・小児科

土日も診療。子育て中のお父さん、お母さんをも含めてサポートできる耳鼻科・小児科 南新宿クリニック。

Bスポット療法(EAT:上咽頭擦過治療)

Bスポット療法(EAT:上咽頭擦過治療)

鼻咽腔炎療法(Bスポット療法)とは


 
 鼻咽腔炎(上咽頭炎)に対しての、収斂作用と消炎作用をもつ塩化亜鉛という化学薬品を1%に希釈し、上咽頭(のどちんこの裏の上方)に直接塗布する治療法です。上咽頭擦過療法(EAT)とも呼ばれます。補助的に鼻からネブライザーも行っています。
 風邪の初期に鼻の裏が痛くなったとき即座にこの治療をすると風邪が早く治ったり、人によっては薬が効きづらい慢性的な鼻咽腔炎(上咽頭炎)による後鼻漏などの症状にも繰り返し処置を続けることで効果を発揮することがあります。
 また、倦綿子に血液や膿汁がついたりすることで情報が得られる場合もあり、診断にも役立つことがあります。
 効果は個人差がありますが、新型コロナ後遺症の治療に有効という報告もあります。(事前の効果予測は困難であり、やってみなければ分かりません。また、この治療だけで改善するものではなく、当院以外での他の治療とも組み合わせて行うことをお勧めしております。)

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治療を受ける前に

 当院では、本治療をコロナ禍では一旦中止しておりましたが、有用性があることから、新型コロナワクチンを2回接種後2週間経過した希望者を対象に平日のみ再開することになりました。(2021年7月から)
 上咽頭炎が疑われるのかあるいは他の疾患でないか確かめるために柔らかな細径のファイバースコープ(内視鏡)を鼻から挿入して上咽頭を観察します。 上咽頭に発赤や病的な粘液、膿汁の付着などが見られる場合があります。また、後鼻漏を来す代表的な疾患として、副鼻腔炎などがあり、他の疾患が疑われないか調べる必要があります。 鼻咽腔炎療法(Bスポット療法)は、正直言って痛い治療です。炎症を起こしている部分に薬剤を塗布するので、しみるような痛みがあります。しかし、炎症が強い時こそ痛みが強く、効いている証拠です。

 
(堀田 修. つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい. あさ出版  より図を引用)

 コロナ禍では安全に施行するために、当院では鼻から施行しております。また、マスクは不織布マスクを着用してきて頂きます。
状況によっては患者様の後ろに立つスタッフが目の前に透明のカバーをあてさせて頂いたり、ご自身でマスクを上げ下げして頂くなどご協力頂くことも必要になります。

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上咽頭処置後の注意

 

処置後以下の症状が出ることが多く見られますが、一時的なもので特に心配はありません。

 

○ 鼻からの出血、のどへの出血。
○ 鼻水に血が混じる。
○ のどの痛み。
○ 鼻の過敏状態(くしゃみ、はなみず)
 (これらの症状は炎症が強い程、強く見られます。)

 

Bスポット療法だけで、治療を行うのではなく、通常の治療の補助的な役割として活用していくことをお勧めします。

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<監修者情報>

木村 暁弘 院⻑

平成16 年東京慈恵会医科大学卒業。その後研修医として耳鼻科の専門性を高めるため、耳鼻咽喉科学教室に入局。同大学病院と関連病院にて耳鼻咽喉科診療、睡眠外来に従事し当院開院。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医。いびき・睡眠時無呼吸症候群などの睡眠医療を専門とし、耳鼻科・小児科の連携による子どもから大人まで三世代が受診しやすいクリニックづくりをモットーとしている。
日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医、日本睡眠学会認定専門医、補聴器適合判定医