小さいお子様の聞こえの検査について

土日も診療。子育て中のお父さん、お母さんをも含めてサポートできる耳鼻科・小児科 南新宿クリニック。

小さいお子様の聞こえの検査について

小さいお子様の聞こえの検査について

■小さいお子様の聞こえが悪くないか検査することができます(医師の判断のもと)

 当院では、赤ちゃんや小さなお子さんの難聴のスクリーニングができるDPOAE(歪成分耳音響放射)を導入しました。

当院では生後6〜7ヶ月、生後9〜10ヶ月、1歳半の乳幼児健診を受診される際に、小児科の医師が必要と判断した場合には予約制(月・金14:45〜)にて耳鼻咽喉科専門医が実施しております。

人が音を認識するとき、音は外耳→中耳→内耳の順番に振動として伝わり、聴神経で音として認識されます。この時、内耳まで伝わった振動が内耳→中耳→外耳と音を認識する経路と反対にも伝わります。この反対に振動が伝わる現象を、耳音響放射(OAE)と言います。音が聞こえない、聞こえにくい場合には、耳音響放射が見られないことがあります。

DPOAE はこの耳音響放射を測定して、聞こえに異常が無いか、難聴が無いかを検査する装置です。聴力や聞こえの検査というと、ヘッドホンを耳に当てて「ピー」という音が鳴ったら、手を上げたり、ボタンを押したりするものをイメージされる方も多いかと思います。しかし、赤ちゃんや年齢の低いお子さんの場合は、音に合わせて手を上げる、ボタンを押すなどの動作が難しいため、こちらの聴力検査はできません。
その点、DPOAE は音(振動)の反射を測定するため客観的に内耳機能を評価することができます。聴力検査が困難な新生児や幼児の内耳性難聴の早期発見に有効です。

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■赤ちゃんの難聴について

生まれたばかりの赤ちゃんの1000 人中1〜2 人生まれつき難聴があると言われています。

言葉を発したり、喋ったりできるようになるためには「周りの人や自分の発する音を聞くこと」が重要で、早くに始めれる程、コミュニケーションが早く取れるようになります。
そのため、子どもの難聴は発達発育の面からも早期発見が非常に大切です。発見が遅れてしまうと言葉の発達や獲得が遅れたり、コミュニケーションが思ったように取れなかったりして、人格形成や社会性の形成に影響が生じる可能性があります。
通常、中耳炎などの急性疾患で聞こえが悪い場合は、耳鼻科でしっかり治療をすることで聞こえは改善していきます。先天性の難聴の場合は原因そのものの治療が難しいことが多いですが、補聴器や人工内耳を使って、聞こえやすいようにサポートすることが可能です。

しかし実際には、2〜3 歳になってから「言葉が遅い」と保護者の方が気づいて医療機関に相談されることが少なくありません。生後すぐは、外から難聴の有無を見つけることは困難です。慌てないためにも、乳児健診の機会を活用してお早めに受けていただくのがおすすめです。

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■このような様子があればご相談ください

・大きな音にびっくりしない

・音がどこで発生しているか見つけようとしない、または見つけられない

・呼びかけに反応しない

・「バブバブ」のような子音を含む喃語や声を出そうとしなくなった

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■赤ちゃんの聞こえについてのQ&A

Q.検査の結果、難聴の疑いがある場合はどうすればいいの?

A.要再検査の場合には、精密検査が必要になりますので専門機関へ紹介を行っております。

Q.難聴と診断された場合は必ず補聴器をつけるのですか?

A.必ずというわけではありません。難聴の程度に応じて補聴器の使用を検討します。
補聴器で十分な音声の認知が難しい場合は人工内耳の適応を考慮します。

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■赤ちゃんの聞こえの検査を受けるには

当院では生後6〜7ヶ月、生後9〜10ヶ月、1歳半の乳幼児健診を受診される際に、小児科の医師が必要と判断した場合には耳鼻咽喉科専門医が実施しておりますのでご希望の方は医師までご相談ください。

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<監修者情報>

木村 暁弘 院⻑

平成16 年東京慈恵会医科大学卒業。その後研修医として耳鼻科の専門性を高めるため、耳鼻咽喉科学教室に入局。同大学病院と関連病院にて耳鼻咽喉科診療、睡眠外来に従事し当院開院。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医。いびき・睡眠時無呼吸症候群などの睡眠医療を専門とし、耳鼻科・小児科の連携による子どもから大人まで三世代が受診しやすいクリニックづくりをモットーとしている。
日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医、日本睡眠学会認定専門医、補聴器適合判定医


編著 院⻑ 木村暁弘