嘔吐
嘔吐
嘔吐について
- 嘔吐について
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子どもは体調を崩しやすく、吐いてしまうことはよくあります。
咳こんで吐いてしまう場合もありますが、子どもの吐く原因として多いのは急性胃腸炎です。
からだに入った細菌やウイルスを体の外に出そうとして吐いてしまいます。
- 嘔吐の原因
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①感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)
感染性胃腸炎の原因として多いのは、ロタウイルス、ノロウイルスなどです。
ウイルス性で胃腸炎をおこすと嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状がおきます。
②咳上げ
特に年齢の低い子どもの場合、強くせき込んだ際に食道や胃にある食べ物が空気と一緒に外に押し出されることがあります。ほこりなどの小さな刺激でも咳のきっかけになるため、咳こんで嘔吐することは珍しくありません。感染症などとは異なり、一時的に嘔吐するだけであれば問題ありませんが、繰り返し嘔吐したり、咳が続いている場合には注意が必要です。
③髄膜炎
ウイルスや細菌が血液を介して髄膜に炎症を起こして髄膜炎を発症し、高熱、頭痛、嘔吐と首の硬直が見られます。
原因ウイルスはエンテロウイルスやコクサッキーウイルスなどで乳幼児や学童期にかかることが多いですが、ヒブワクチンや小児肺炎球菌ワクチンなどの普及により細菌性髄膜炎が減りました。④腸重積
乳幼児に発症することが多い病気で腸管の一部が後ろの腸管に引き込まれ重なってしまう状態で、急に不機嫌になり大声で泣いたり、顔面蒼白、ぐったりしているなどの様子があればすぐに医療機関を受診する必要があります。
- 家庭での対処
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①水分
水分の吸収効率がよい経口補水液をお勧めします。
少量ずつ回数を分けて飲ませてください。
②食事
水分を取っても嘔吐しなければ、食事をしても問題ありません。
食事内容を制限する必要はないですが、
できるだけ消化のよいものを少量ずつ頻回に分けて食べさせましょう。
③嘔吐したものの処理
嘔吐を複数回繰り返す場合は、ウイルス性胃腸炎の可能性があります。家族に感染を広げないためにも、嘔吐したものの処理はビニール手袋やマスクを着用して行いましょう。
- 受診の目安
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嘔吐をしても、元気があったり、特に変わった様子が無ければ慌てて受診する必要はありません。しばらく様子を見て、気になる様子があれば医療機関を受診するようにしましょう。ただし以下の様子が見られる場合には、脱水症状を起こしているなど重症の場合があるため早めに受診することをおすすめします。
・元気がなく、ぐったりしている
・嘔吐を繰り返す(飲んでもすぐに吐いてしまう)
・水分の摂取量が少ない(飲んでくれない)
・おしっこの量が少ない
・激しい腹痛がある
・発熱と頭痛がある
・非常に機嫌が悪く、激しく泣くことを繰り返す
<監修者情報>
木村 絢子 副院⻑
平成19 年東京慈恵会医科大学卒業。研修医としてプライマリーケアを学び、小児科全般の治療に従事。その後、同大学医学部附属第三病院にて病棟⻑として勤務。小児科疾患以外にも、日本アレルギー学会アレルギー専門医として、小児アレルギー疾患を得意とし、お子さま
の健やかな成⻑を医療を通じて⾒守る医師として活躍。
日本小児科学会認定小児科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医