子どもの夜尿症|渋谷区代々木の南新宿クリニック耳鼻科・小児科

土日も診療。子育て中のお父さん、お母さんをも含めてサポートできる耳鼻科・小児科 南新宿クリニック。

夜尿症

夜尿症

夜尿症とは

 

 2歳ごろまでの子どもは毎晩おねしょ(夜尿)をしますが、その頻度は年齢とともに減っていきます。
夜尿症とは、5歳以降で月1回以上のおねしょが3か月以上続くことです。身体的な健康被害をもたらすことはなく、成長とともに改善することが期待できますが、心理的なストレスや社会面に影響を及ぼすこともあります。6歳以降も夜尿が持続する場合には治療介入の検討が推奨されています。

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原因

 

 夜寝ている間の尿量が膀胱(ぼうこう)に貯められる尿量より多いと、夜尿症につながります。以下のような原因が考えられ、いくつかが複合していることも多いです。

① 覚醒障害:睡眠中に膀胱がいっぱいになっても、尿意で目をさますことができない

② 膀胱の問題:膀胱の容量が小さい、ある程度膀胱に尿が溜まると膀胱が勝手に収縮してしまう、など

③ 夜間多尿:夜間尿量が異常に多い。

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調べてみましょう

 

 昼間の最大がまん尿の量を調べることで、膀胱容量を推定できます。
 夜尿があったときのおむつやシーツにしみ込んだ尿の重さ+早朝尿量=夜間尿量を推定できます。

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夜尿症の治療

 

 当院では夜尿の評価や管理を行うために、夜尿日誌をお渡しし、記録をお願いしております。記録することでお子さまの体の状態や問題点が明確になりますので、ご協力のほどよろしくお願い致します。

 

生活習慣

① 規則正しい生活をする:早寝・早起き・決まった時間に食事や睡眠をとるようにしましょう。夕食は寝る3時間前までに済ませると良いです。

② 水分の取り方を工夫する:朝と昼はたっぷり水分を摂って、夕食から寝る前まではコップ1杯(200ml程度)にとどめましょう。

③ 塩分を控える:塩分を取りすぎると喉も渇くし夜尿の原因になります。

④ 便秘に気をつける:便が腸に沢山あると、膀胱を圧迫して夜尿の原因になることがあります。食物繊維をよく摂るようにしましょう。

⑤ 寝る前にトイレに行く:寝る前には必ず行きましょう。布団に入って30分~1時間寝付けないときも、もう一度行きましょう。

⑥ 冷えに注意する:冷えると尿が沢山作られ、膀胱も小さくなります。冬はもちろん、夏もエアコンの効かせ過ぎに注意しましょう。

⑦ 夜中、無理にトイレに起こさない:夜中に無理にトイレに起こすと、寝ている時間におしっこをする習慣がつき夜尿が治りにくくなることがあります。

 

生活習慣の工夫を行っても夜尿が持続する場合は、タイプに合わせて以下ような治療を検討します。

 

薬物療法

① 抗利尿ホルモン薬
尿を濃縮してその量を減らすはたらきがあります。

② 抗コリン薬
膀胱の緊張を取ることにより、収縮がおさえられ、尿を溜めやすくするはたらきがあります。

③ 三環系抗うつ薬
上記の薬剤で効果が不十分の場合には、補助的に使われることがあります。

 

アラーム療法

寝る前にお子さまのパンツに小さなセンサーをつけることで、尿でパンツが濡れるとアラームが鳴る条件づけ訓練法です。

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<監修者情報>

木村 絢子 副院⻑

平成19 年東京慈恵会医科大学卒業。研修医としてプライマリーケアを学び、小児科全般の治療に従事。その後、同大学医学部附属第三病院にて病棟⻑として勤務。小児科疾患以外にも、日本アレルギー学会アレルギー専門医として、小児アレルギー疾患を得意とし、お子さま の健やかな成⻑を医療を通じて⾒守る医師として活躍。
日本小児科学会認定小児科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医