アレルギー性鼻炎に対する下鼻甲介手術
アレルギー性鼻炎に対する下鼻甲介手術
アレルギー性鼻炎に対する下鼻甲介手術について
- 下鼻甲介手術とは
アレルギー性鼻炎に対する手術的治療「下鼻甲介手術」について、アレルギー性鼻炎で一般的に難治性な症状は鼻閉であり、経口薬の効果は少ない場合があります。薬物療法や抗原特異的免疫療法で鼻閉が軽快しない症例に対しては手術的治療法が適応になることがあります。
一般的に粘膜下下鼻甲介手術、レーザー手術などは通年性アレルギー性鼻炎に対して有効であり、日帰りで施行することができます。ただ、季節性のアレルギー性鼻炎(花粉症)においては、大量飛散年では効果が十分でない場合があり、また、眼の症状には効果がありません。そのため効果不十分な場合には、アレルゲン免疫療法やアレルギー性鼻炎治療薬などの併用が必要となります。
- 下鼻甲介手術を受けるには
また、手術は受診後すぐには施行できません。まずは現在の状態を診察させていただき、医師が必要に応じて検査して適応と判断すれば手術を選択肢として考慮します。それが患者様のご希望に沿ったものであれば、予約をお取りいただくことになります。
(当院では手術については飛沫飛散の問題があるため、コロナ禍となって以降一旦中止しております。2023年12月現在も中止しており、当面の間、再開の予定はございません。再開する場合は、告示したいと思います。
(以前は当院では主に6-11月の平日14:30-15:10に予約制で行っておりました。土日は対応していません。高校生以上が対象です。)
- 下鼻甲介手術の種類・当院での施行
下鼻甲介粘膜焼灼(凝固)術
高周波ラジオ波手術
凍結手術
化学剤手術(トリクロル酢酸)
レーザー手術(CO2, Nd-YAG, KTP/532)
超音波メス手術下鼻甲介粘膜切除術
粘膜広汎切除
粘膜下骨切除
高周波ラジオ波手術の特長(当院でも施行可能です)
長所
・器械が比較的安価である
・外来で局所ガーゼ麻酔下に施行可能である(麻酔の局所注射も一部併用)
・コストパフォーマンスが高い
・鼻腔形態に多少異常があっても試行可能である
(鼻中隔彎曲でレーザー手術ができないような症例でも、効果的に手術可能な場合がある。)
短所
下鼻甲介手術一般に言えることですが、凝固した粘膜は再生してきますので症状はしばらく経つと再燃してきます。(その度合いには、個人差がありますが1年から数年は改善効果が持続するとされています。)
<監修者情報>
木村 暁弘 院⻑
平成16 年東京慈恵会医科大学卒業。その後研修医として耳鼻科の専門性を高めるため、耳鼻咽喉科学教室に入局。同大学病院と関連病院にて耳鼻咽喉科診療、睡眠外来に従事し当院開院。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医。いびき・睡眠時無呼吸症候群などの睡眠医療を専門とし、耳鼻科・小児科の連携による子どもから大人まで三世代が受診しやすいクリニックづくりをモットーとしている。
日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医、日本睡眠学会認定専門医、補聴器適合判定医