嚥下外来「飲みこむのがつらい方へ」
嚥下外来
嚥下外来について
嚥下障害診療は、準備中で2026年6月から対応させて頂く予定です。
(現段階ではまだ対応困難で、お受けしておりません。)
「食べる楽しみをいつまでも」
飲みこみことがつらい、のどの詰まりを感じたら嚥下外来へ

出典:「嚥下(飲み込み)のしくみと誤嚥(ごえん)への対応法」
作成:日本臨床耳鼻咽喉科医会日本臨床耳鼻咽喉科医会
- 嚥下外来とは
嚥下外来とは、食べ物や飲み物を飲み込む際の違和感や詰まり、飲み込みづらさといった「食べる・飲み込む」に関わる症状や悩みにアプローチしていく専門外来です。ファイバー(内視鏡)を使用して喉の奥の状態や飲み込む動作の様子を直接診察することで嚥下機能を評価したり、医師の診察に基づいて管理栄養士や必要に応じて外部の医療機関とも連携しながら、食事の形態や嚥下リハビリを組み合わせて治療していきます。
- 嚥下障害とは
そもそも嚥下障害(えんげしょうがい)とは、種々の原因によって食べ物や飲み物を飲み込む機能が弱ったり、損なわれたりことです。
嚥下障害は症状の一つであり、疾患名ではありません。
食事は生命活動をするために欠かせない行動のため、嚥下障害があると「食べる」ことができず、命に係わってくる問題でもあります。さらに、飲み込む力が損なわれると、食べ物や飲み物が食道ではなく、気道に入ってしまう「誤嚥」や食事がとれず「脱水・栄養障害」を起こしてしまうこともあります。
嚥下が生命活動に関わる一方で、食事には「美味しいものを食べる」「家族や友人と一緒に食事をする」と人生を豊かにする側面もあります。こうした側面からも、嚥下障害は「食べる楽しみの喪失」という問題の引き金にもなってきます。

出典:「嚥下(飲み込み)のしくみと誤嚥(ごえん)への対応法」
作成:日本臨床耳鼻咽喉科医会日本臨床耳鼻咽喉科医会
- 実はあなたも嚥下障害?
実は、現在「普通に食事をしている」と思っている人でも、誤嚥性肺炎の危険が高い人もいます。70歳以上の高齢者の死因の6割が誤嚥性肺炎との厚生労働省の報告があり、令和5年の調査でも日本人の死因の6位が誤嚥性肺炎となっています。そのため栄養を取らないといけないと思っても、誤嚥性肺炎のリスクが高いため、「とにかく食べる」ことが難しくなります。結果的に栄養を取ろうとすると、チューブをつないで口から栄養を取ったり、胃に直接栄養や水分を補給するチューブをつなぐ胃瘻が必要となってしまいます。嚥下障害の傾向がある場合でも適切な配慮やわずかな注意を払うだけで摂食が可能となることもあるため、いつまでも楽しく、美味しく食事をしていくためにも、年齢が上がって飲み込みづらさを少しでも感じたら早めに相談することが大切です。
- こんな症状でお悩みの方はご相談ください
〇飲み込みづらい
〇食事や水分を摂ったときにむせる、咳こむ
〇食べ物を飲み込んでも口に残っている(感じがする)
〇飲み込むのに時間がかかる
〇食べることにつかれてしまう
〇食事を残しがちで、体重も減っている
〇誤嚥性肺炎を診断されたことがある
- 嚥下障害の原因
嚥下障害と一口に言っても原因は様々あります。(下記は一例です。)
●加齢
加齢によって飲み込むための筋力が落ちたり、唾液分泌量が減ったりする
●脳血管障害・神経障害
血管や神経の障害によって、筋肉が上手く動かない、神経伝達が上手くされない(耳鼻科だけで対応が困難な場合は神経内科など専門の医療機関を相談しながら治療していきます)
●のどの炎症や腫瘍
のどの腫れや腫瘍で食事がのどを通りづらくなっている
●心理的なストレスで胸がつかえる
心理的なストレスで喉の違和感や胸のつかえが出ることもあります
(摂食障害やメンタルの不調や精神疾患に対するアプローチに関しては、耳鼻科・小児科での診療では困難で、精神科・心療内科等での診療をお勧めします。)
●向精神薬などの薬の副作用
薬によっては、嚥下機能の低下につながる作用をもたらすこともあります。
- 嚥下外来の受診をご検討中の方へ
当院の嚥下外来は、主に65歳以上のご年配の方の軽度の嚥下障害を想定しております。診療体制や院内環境にいくつかの特徴があるため、受診前に必ずご一読ください。
●基本的には2回以上の診察が必要になります。
嚥下内視鏡検査(2回目の診察で実施)は、実施日時が平日(月)・(火)・(木)・(金)の14:30-14:45 or 14:45-15:00に限定された完全予約制となっており、診察料とは別に予約料(選定療養費)1,000円を頂戴しております。
(人員や必要な体制、準備を整えるため、人件費の高騰、物価上昇もあり、今後更に2000円に値上げさせて頂く予定です。
ただし、400床以上の基幹病院から紹介状をご持参の上、特定機能病院等紹介患者受け入れ加算60点と連携強化診療情報提供料150点の合計210点(3割負担で630円)を頂く場合には選定療養費を免除させて頂きます。)
また、当院の診療体制およびキャパシティの都合上、嚥下内視鏡検査および栄養指導は土日には実施しておりません。
●当院の医師は、嚥下障害を専門とした専門外来としてではなく、耳鼻咽喉科の一般診療の一環として嚥下の診察・評価を行っております。そのため、当院のみで診療が完結することは少なく、症状や経過に応じて、歯科・内科(呼吸器内科、神経内科等)、基幹病院の耳鼻咽喉科などの他の連携医療機関を含めた併診・受診をおすすめする場合がございます。特に歯科は併せて受診頂くことをお勧めしております。
また、当院では嚥下造影検査(VF)を行うことはできません。
●当院は耳鼻咽喉科に加えて小児科を併設しているクリニックです。院内には日常的に多くのお子さまが来院されており、診察室は独立しているものの、時間帯によっては泣き声や声掛けなど、小児科併設クリニックならではのにぎやかな環境となります。嚥下外来の診療時間帯は、予防接種の時間帯と重なることもあり、特に乳幼児の来院が多い場合がございます。
そのため本外来は、小児科併設クリニックの環境や院内のにぎやかさをご理解いただける方、ならびに診療日時の制限や予約料を含む診療体制にご納得いただいた上での受診をお願いしております。
何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
- 嚥下外来受診の流れ
当院の嚥下外来を受診される方は予約を取ってご来院ください。(ご本人やご家族でのネットで予約がどうしても難しい場合は、電話でも対応致します。)
>1回目の診察
(嚥下外来(初回)。(火)・(金)11:00- 診療時間枠10分)、その時間に来院が難しい場合は診療時間が長くはとれないですが通常の耳鼻咽喉科診療枠(診療時間枠5分)でご受診ください。)
受付・問診
ご来院いただき嚥下外来問診にご回答いただきます。日ごろの様子について詳細にお伺いするため、事前にWEBから問診に回答いただくとスムーズに診察が受けられます。ご本人または同居されるご家族の方がご回答ください。
日ごろの嚥下の状態や関連する要因について、必要に応じてスタッフが追加問診しり、唾を飲み込む様子を見たりすることもあります。
その後、診察室にお入り頂きます。
診察
のどの状態を観察し、鼻から内視鏡を挿入しのどの奥(咽頭、喉頭)の状態をカメラを通して目で直接観察します。唾を飲み込む様子を見たりする場合もあります。
誤嚥性肺炎予防に大切なむせる力を確認するために、のどの奥をファイバースコープ(内視鏡)で直接触ったときの反応も見ていきます。
この時点で、歯科(口腔ケアやSTによる専門的な嚥下リハビリなど)や内科(呼吸器内科、神経内科など)も併せて診察をした方が望ましい場合や当院の耳鼻咽喉科領域単独で対応が困難な場合には、他の連携医療機関も併せて受診勧めさせて頂く場合があります。オーラルフレイルといった病態も関わるため、特に歯科は併せて受診頂くことをお勧めすることが多いです。>2回目の診察
(平日(月)・(火)・(木)・(金)の14:30-14:45 or 14:45-15:00)
嚥下内視鏡を行う方(初診時の診察後に適応があると思われる方に限定)が対象の外来で、通常の診察料に加えて予約料を1,000円選定療養費として頂いております。
(当院のキャパシティの問題もあり、2回目の診察で行う嚥下内視鏡や栄養指導は、土日は承っておりません。)
嚥下内視鏡(ファイバースコープでのどの状況を確認しながら、水飲みテスト(青汁など))を行います。場合によってはトロミをつけた着色水でも施行する場合もあります。
普段の状況をなるべく反映した方がよいため、普段義歯をつけている方は、義歯は装着したままでいらしてください。
(実際の食物を使った嚥下内視鏡については、希望者に、医師の許可のもと通常3回目以降の診察で、ご自身で食物(ゼリー・プリン・ヨーグルトなど)をご持参頂いた上で行います。)
1回目の診察と2回目の診察による検査結果を踏まえて、嚥下内視鏡検査評価のスコアリング(兵頭スコア)を行い、それに基づいて、嚥下指導や食事のアドバイスを管理栄養士からさせて頂きます。
この際、できるだけ配偶者など実際にお食事を作る方、共に食事をされる方も同席されることをお勧めします。
診察の結果
軽症の場合
診察の結果、嚥下障害が軽度と判断されたら、食事内容の見直しを行っていきます。高血圧や糖尿病など他の病気も抱えている場合には、食べ物の柔らかさ、飲み込みやすさだけでなく、病気に影響しないように栄養バランスを意識した食材の選択や調理方法を検討していくことが大切です。また食べる量や速さなどの食べ方、口腔ケアについても併せて検討していきましょう。
- 管理栄養士による栄養指導
ユニバーサルデザインによる嚥下食区分(容易に嚙める、歯茎でつぶせる、歯でつぶせる、嚙まなくてよい)を踏まえて提案させて頂きます。
患者様に加えて、実際にお食事を作る方、共に食事をされる方の役割も大切になるため是非ご同席ください。食材の選び方、調理方法など具体的にどのような食事形態としていくか管理栄養士と相談して頂きながら治療を進めていきます。3回目の診察に向けて食事で気を付けていただきたいこと、嚥下のリハビリ、他科の受診案内などもここでお伝えいたします。次回予約を時間予約でお取りいただけますので、期限を決めて取り組んでいくこともできます。
中等症・重症の場合
診察の結果、嚥下障害が中等症・重症の場合には、専門の医療機関へ紹介いたします。後日、入院や手術(胃瘻の作成、嚥下障害手術など)の検討が必要になることもあります。>3回目以降の診察(もしくは栄養指導)
管理理栄養士による栄養指導。必要に応じて医師による診察も行います。
3回目の診察では、嚥下の状態について変化があったか、気を付けた点はどうだったか丁寧に問診しながら改めて評価していきます。
医師の許可のもと希望者に、ご自身で食物(ゼリー・プリン・ヨーグルトなど)をご持参頂いた上で嚥下内視鏡を行う場合があります(毎回は行いません)。
- 嚥下障害の指導・訓練について
嚥下障害の指導・訓練は、嚥下の程度や生活環境などによって様々あります。例えば、軽症の場合には食事の内容(食材の選び方、食材のカット方法、加熱時間など)や食事の姿勢などの指導を管理栄養士が行います。また食べ物を使う直接訓練と食べ物を使わない間接訓練があり、一人ひとりの状態、生活環境に合わせて行っています。
また、紹介が必要な場合には専門の医療機関へ紹介を行います。
(ST(言語聴覚士)による)専門的な嚥下リハビリも必要なこともあります。
特に口腔ケアは大切で、歯科も併せて受診頂くことも多いです。
※当院の医師は、嚥下障害が専門という訳ではないです。耳鼻咽喉科の一般診療として嚥下障害診療を行っております。
渋谷区の南新宿クリニック耳鼻科・小児科は、京王新線新宿駅から徒歩 1分、JR新宿駅から徒歩5分のところにあります。
多くの人がお困りの嚥下障害診療ですが、対応している医療機関が少ないため相談する先が見つからない方も多いかと思います。そういった状況の中、当院でも可能な範囲で嚥下障害診療を開始し、微力ながらお役に立てればと思い、開始致しました。
そのため、当院だけの診療で完結することは少なく、幅広い診療分野が関わるため必要に応じて他の医療機関様とも併せて受診頂くこともお勧めしております。



















